2012 8月 の日記


8月4日

アルバイトに行きました。
「 夏は切り花が傷みやすい 」
と隣に座った先輩が言うので
わたくしは
「 そうですよね。一日家を空けるだけで、向日葵がこんなんなっちゃって 」
と枝雀落語の体でジェスチャーをしました。
伝わらず、もう一度しましたが、やはり伝わりませんでした。
「 お、枝雀の真似だね? 」
とはなりませんでした。
修行が足らないようですが、アルバイトにしてはよくやれてる方だとと思います。

8月5日

気に入るとそればかり食べてしまいます。
おいしくってつよくなりたい今の気分にどんなにしっくりきていても
ビスコ以外も食べた方が良いよね。
それだけだと身体は弱くなるからね。
ビスコのうそつき!

8月6日

生まれてこの方、蛾を激しく馬鹿にしていて
光によってちゃうのがバカ、とか
フェロモンに対する反応がバカ、とか
悪くしか思っていなかったけど
遠くの街頭にキラキラぶつかっているのを見て
なんてバカだと眉をひそめながら
本能を理性で何とかできない自分の、同属嫌悪かもな、と思った。

8月7日

あの曲の最後のとこの高音が
額に刺さって裂けちゃってさ
空気が入ってくるから吐き出すのに必死よ、必死。

8月10日

上半身裸の男性が妙ポーズをしているバンドTシャツ(年頃なのだから止めようと思っているのに、つい着てしまう)を着て
主に顔の前にあるもの見ていた。
窓辺に座ったら、空が顔の前にあったので、見ていた。
飛行機が飛んでいくのを見ている鳩が顔の前に来たので、見た。
あとは、顔の前に移動させて見てから眠るだけ。

8月11日

最近の素朴な疑問なんだけどさ
頭悪いヤツの友達って何考えてんの?
頭悪いの?

って真顔で聞くから
君は携帯の向こうで笑ってね

8月12日

わたしなんて昼間っから不貞寝してだらしなく虫さされを掻き毟っていたらそこから裂けちゃって
目も覚まさずに出血死するのがお似合いだとか思わているのでしょうよ!えーんえーん。
毎日毎日、圧倒的な青さのまま空が夜になるの見て、こんな日にお庭で花火をしたら、さぞ美しいだろうな、と毎日毎日思うの。
毎日毎日、今日みたいな日は海が似合うなぁと思ってる。
何言ってるって夏のお見舞いに決まってるじゃん。
四季を愛す前に己を愛せよ。
じゃーまたね。

8月13日

あかちゃんが退院したので、会いに出かけました。
おとうさんとかおかあさんが
まだ言葉を話さない子に顔を近づけて
親密に、小声で、ごく個人的に話しかけている様子って
見かけると、じっと見ちゃう光景。
自分が話したいことじゃなくて
相手のためだけ語りかけていて
世界中でその子にだけ語りかけていて
それって、深く深く好きってことで、なんか。

8月14日

お酒はいたって不調法だが
気が向いて、少しだけ、飲んだ。
めでたいし、と。
我に返ったとき
自宅テーブルの何も乗っていない部分を見つめながら次郎長伝を熱演していた。
初夏、アルバイトを探す折に情報誌を眺め
キャバクラ求人に応募したなら、熟女バーを紹介されるであろう
若さを売り物にできぬ自分の実年齢に気が付いてはいたが
それにしたって、酔い方が渋い。
うるさいのよ、バアサン。だってあなた、バアサンでしょ?
そう言われて激昂する権利がない。

8月17日

父上とインド料理を食べました。
「 顔面と腹部は異なるばかり。けれど自分をちっとも腹黒いとは思いません。腹黒いとは何でしょうか? 」
「 腹黒いとは、他人を陥れようとすることだね 」
「 そっかー!!じゃあ違うね。かしこいなぁ。わたし父さんみたいなひととけっこんする! 」
「 いや、何でも良いから婚活でも始めたらどうだ 」
「 そっかー!!わたし父さんみたいなひととけっこんする! 」
「 何でも良いから、熱中症に気をつけるように 」
「 そっかー!! 」
など。

8月18日

やる気がわかなかったので桃を食べました。
家の中に桃が香るのはなかなかに幸せです。
皮をはぐときに酷いことをしている気がして、愛しいです。

8月19日

アルバイトに行った。
天国の閻魔支部くらい閑散としていた。
時が止まっているようだった。
座ると眠ってしまいそうで、掃除雑用を探して、うろうろするわたしに
座って船をこいでいた女性が目を開き
「 少し落ち着いてくださいよ、ヤマダさんってA型なんですか? 」と言った。
どうでもいいけどさ
どうでもいいけどさ、蝉のディベートうぜえなぁ。

8月20日

「 そんなの、お笑い芸人が人を笑わすのが仕事だと思ってるようなもんだ。しゃらくせぇんだよダボ 」
といった旨が記されている本を読んで
でもさぁ
「 そんなのは、画家は絵を描くのが仕事だと思ってるようなもんだ 」 なんて言われたら
わたしちょう照れちゃう。
それ以外の何者でもないじゃないか。
そう思って、本を閉じて電車を降りて
お笑いのライブを観に行ったんです。
公演中、地震があって、揺れて
客席に不安が充満したときに
モニターの 「 慌てないで、揺れがおさまるまで待ってね 」 的な表示に
芸人さんが 「 あれ?これお題ですかって 」言わはって
笑っちゃった。
さっき本に書いてあったこと、こういうことかなって、思って。
すごいなぁ。

8月22日

世界のことよりも自分のことにおネツを上げていて、だからなんか、罪人の気持ちだいつも。

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