Category: 作家とは


12月28日

美術関係者以外に「どんな絵描いてるの?」
と閑話的に訊かれて答えるのは難しいよね、という話。
まず知っている絵を尋ね
「ああ。〇〇〇(その画家。印象派多し)か岡本太郎かだったら岡本太郎寄り。バクハツ系。」
と言う。
空気を乱さず、話を引きずらず、何となく納まる気がするのでそうしている。
美術関係者にそう話したら
「分類が豪快だよ!」
と突っ込まれた。
そうかなぁ。皆さんはどうしていらっしゃるのですか。
インスタレーションはもっと難しかろう。

3月19日

職業や能力のことを考える上で、
非常時・災害時に画家ほど役に立たない仕事は無いのでは?
という話を父としたことを思い出した。
アーチストの性格は様々だが、わたし個人はコミュ力が低い。
  
結論としては、
『多国籍、多年齢の場所で、トイレの位置や記号を誰にでも分かるように描ける』
だった。
役立つことが容易に思いつく職業に従事する父上は、自分には描けないと言った。
聞いてないけど、バリバリ役に立つ姉上も描けないのではないかと思った。(ごめん)
わたしは「よし!!」と言った。
もう一度言うけど 「よし!!!」
  
その机上空論で、画家と激戦を繰り広げたのは書道家でしたが(書道家の方すみません)、
達筆で大きく、『配給所最後尾』とか、書いて頂けたら幸いです。
わたしが書いても読めません。
自分で書いたメモが暗号化する、
ちりめんじゃこを散らかしたような字を書きます。

と、言えるくらいは、取り戻してきました。
足がふるえて立てないときもありますが。

4月21日

連続テレビ小説を眺め
「想い人の名字(姓)に自分の名前(名)を当てはめて涙を流す」
という行為に感心していると、
母上が
「名字を当てはめるくらいして欲しい。
というか。売れるか、結婚するか。どちらかに致せ、速やかに」
という趣旨のツイートをするので
一瞬放心してから
とりあえず、田中と鈴木を当てはめてみた。
とりあえずの確率として速やかに。
    
親に心配されがちな女性作家さんがいたら、
山田とか佐藤とかあててみたらいいと思う。
えんじょい。

5月11日

蒸し暑いので
折り紙で金魚を折り
袋に入れて「魚」と書いたラベルを貼る。

八百八寺に居た頃は近所に幼稚園があり、園児らの声が聞こえたので
おえかきとおゆうぎをして泣き暮らす自分を、アホだとは思わなかった。
お昼寝をしない分、ヤツらより大人だぜ、くらいの気持ちでいた。

現在、アトリエの両隣が堅気のお店やさんなので
白昼堂々折り紙の、自分の存在が悪い夢みたい!

でもなんかこの魚、うまくできた!

脳に混在して混乱し
とりあえず「えーん」つって泣いた。
もう少しリアルに言うと
「ひっく、おち、おちつけ、ハアハアひっふー」
っていう泣き方をした。

おちついて説明するとさ、どこまでが役に立つか分からないから色々するし
色々してるうちに単に本気で遊んでたりするんですよね。
だから、ひっふー。

9月17日

残量が少なくなったインクの出方を確かめようと
ボールペンの先をメモ紙に添わせ、くるくるした線を描いた。
次に気が付いたら
試し描いたくるくる線をなるべく巧く利用して
バナナの皮で滑って転んでいる人を描く作業に熱中し
時間とインクと紙資源を無駄に使っていた。
自分が他人だったら、間違いなく「 アホちゃう? 」って言う、と思った。

9月20日

大雨の日、
排水溝から下水の臭いがしたり
弱ったパッキンから水が漏れることって
いかにもアトリエっぽいので、目くじらをたてるほどのことではない、ような気もする。

10月4日

爪の間に入り込んだ絵の具は
いくら綺麗な色でも
社会的には、ばっちいって意味みたいなので
四苦八苦して落とします。
ばっちくないんだけどなぁ、と
いつも密かに思います。

11月17日

生クリームをさわる夢を見たので
アトリエに出てから
掬って
絵の前に翳して
そう!これ!
絵と生クリームは合うなー。
と思いました。
油分だからでしょうか。

7月18日

みんなが大好きなルノワールの睡蓮って、メリハリの効いたコンポジションが、瓢亭のお膳みたいですけど
上野は不忍池の睡蓮って、鮨詰め、というか寄せ鍋、というか、炊き出しの鍋の中みたいですよね。
茹だるような生命力、密集ぶりを美術館で喩えると、ほぼ、100分待ちの人集りに相当しますが
本日の東京都美術館は丁度そのくらい混んでおり
わたくしと姉上は潔く挫けました。
踵を返し、ぷりくらを撮って帰宅しまして
迂闊なことに
猛暑日に100分間並んででも絵が観たい、という他人様の情熱に対して感涙するのを忘れました。
次回は、 『 感動の余り、碑を建てた!の巻 』 になる予定です。

4月10日

朝でした。
顔を上げると
八重の椿が
花丸を咲かせて笑っていました。
二重丸じゃなくて、八重円を
それはもうたくさん付けて笑っていました。
何泣いてるの?と言って。
スミレも見ました。
「気持ち良いんです」と言える絵の具が小さな範囲に乗りました。

4月12日

「だってわたしには、言いたいことがあるんだもん」
「言いたくて仕方ないんだもん」
「どうしても!」
「だから絵が描きたいんだ」
そう考えながら、道を歩いていました。
気持ちの整理ができなくて、思わず
「シャーーッ!」と言いましたが
言いたくて仕方のないことが
シャーということではなく、
言葉にできない気持ちがシャーとなって出ただけです。
シャーシャーシャー、シャーシャーシャー、言葉にできなぁい。

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